for Xbox360

Title

[eM] -eNCHANT arM-【フロムソフトウェア】

Story

1000年前に起こった古の戦争"ゴーレムウォー"。人間が戦争の為に作り出した人造兵器"ゴーレム"は、命令を出す者がいなくなった後も与えられた任務である"破壊"を忠実にこなし、世界に甚大な被害を与え続けていった。ゴーレムにより世界が破滅を迎えようとしていた時、唐突にゴーレムが動かなくなった。生き残った人間達は、疑問を感じながらも二度と同じ惨劇が起こらないようゴーレムの製法を、各地の"シティ"に秘匿することにした。そして時代は代わり、人々は鉄、火薬、蒸気などの機械に"エンチャント"と呼ばれる力を付加し、世界を復興していった。

主人公「アツマ」は、ヨコハマシティのエンチャント総合付属大学に通うごく普通の生徒である。平穏な日々を過ごしていたアツマは、ひょんなことから自身が持つ特殊な"右腕"の力により、ゴーレムウォーで使用された史上最悪のゴーレムを復活させてしまう。アツマは自らの運命に翻弄されながら、仲間たちと共に旅を続ける。その旅の果てに、アツマが辿り着く衝撃の真実とは…。

フロムソフトウェアが放つXbox360参入第一弾のRPG。

Feel

「男にも女にもモテモテな愛すべき熱血バカ、アツマと愉快な仲間たちの友情物語」。実績1000の取りやすさでは、360ゲーの中でトップクラス。

初代Xboxに力を入れていたフロムソフトウェアだから、Xbox360にもソフトを出すとは思っていたが、第一弾がまさかRPGになるとは…。技術的、人的リソース的にマイクロソフトから、かなりの協力があったという話。限定版の画集も結構、力入れて作ってるし。

中身の方は、参入第一弾かつロンチ付近の作品とは思えないほど、高い完成度を誇っている。

グラフィックは当然として、読込時間の少なさ、どこでもセーブ、マップ表示やあらすじ機能といった細かい所まで、丁寧に作りこまれている。ゴーレム合成時のフリーズはいただけないが、どこでもセーブがあるので、許容範囲かと。

ボリュームは、かなり早歩きで進めて40時間程度だった。ゴーレム収集や、スキル研究等のやりこみ要素や、隠しダンジョンもあるので、ボリュームは十分だろう。ゲームバランスも良好で、レベル上げだけに何時間も費やせられるといった無駄なことはないし、そもそもレベルを上げなくても、戦闘時の戦略である程度はカバーできる。(勿論、レベルを上げた方が楽だが)。

戦闘は簡易的なSLGのようになっていて、マスで区切られた陣地に、ランダムで配置されるようになっている。技の射程や有効範囲、属性、攻撃順番等を考えて、上手く攻撃を組み立てるのが、非常に楽しい。綺麗に型にはめて、1ターンで敵を殲滅できるとすごく気持ちがいい。
SLGが苦手な人は、オート機能でも比較的賢く戦ってくれるので、なんとかなるかも。(ボス戦オートだと結構きついが)

このゲームのウリの1つのゴーレム合成では、女神転生のようにゴーレムを合成して、新たなゴーレムを作成できる。ゴーレムは種類も多く、人間キャラと同じようにレベルが上がり、スキルも覚えるので育てる楽しみもある。…んだけど、結局ゲームを進めていくと、コレクション要素以上の価値が無くなっていくのは寂しい。
パーティ構成上、ゴーレムが必須ではないので、自然とバランス良く使える人間キャラでパーティメンバ(4人)が固定されてしまう。せっかくゴーレムという要素を入れてるんだから、強制的に1体はパーティに入れないといけなくさせるとか、ストーリーに絡めさせるとかした方が、インパクトあって良かったと思う。旧箱フロムソフトのファンなら、レッツパリィな大統領や、キュートなAPO、御伽のライコウといったゴーレムでニヤリとできて良いけど。

と、システム的にはあんまり不満は無いんだけど、ストーリーは、かなりベタベタな上に、すぐに先が読める展開になっている。基本的に、3Dキャラの掛け合い風紙芝居でストーリーが進んでいき、お約束のてんこ盛り。この辺りの展開や、キャラが受け入れられるかどうかで、評価が分かれるだろう。
主人公であるアツマは、見てて突っ込みたくなるほど鈍感な熱血バカで、いっそ清清しいくらい。お前は小学生かと。
私は、こんなバカが大好きなので、無問題。ゲームを終わってみたら、最初はちとバタ臭いと思っていたらキャラの立ち絵もCV含めて、愛すべきキャラ達になってました。

まとめると「男同士の友情」「鈍感な熱血バカ主人公に積極的な女性陣という図式」「11歳で守銭奴なガンナー」「明るく前向きなストーリー」が好きな人に、オススメ。

あと、本作品は"微妙に"マルチエンド方式なので、セーブは複数個に分けて、こまめにするように気をつけよう。(と言っても、エンディング中に出てくる「アツマのその後」のCGが変わるだけだが…)

最後に、メインキャラ紹介。

●アツマ【CV:岸尾大輔】
主人公にして、超熱血鈍感バカ。ずっとそのまま、小学生級のピュアさを持っていて欲しい。

●トウヤ【CV:置鮎龍太郎】
親友1。アツマを見る目が時々やばく見える。「ハイ、クイーン」はギャグにしか聞こえないから困る。

●マコト【CV:諏訪部順一】
親友2。筋金入りのオカマ。

●ユウキ【CV:広橋涼】
何気に戦闘時で一番頼りになる守銭奴ガンナー、11歳。ステータス画面で回した時のパンモロがスゴイ。腰の落とし方といい、腰の振りといい…。

●カリン【CV:植田佳奈】
健康的な脚線美と殺人的な料理の腕を持つお姫様。戦闘だと地味に必要な回復役で重宝する。腕のぼんぼりが、いつも気になる。

●ライガ【CV:津田健次郎】
お姫様付きの巨漢剣士。25歳には見えないが、毎日苦労してるんだろうな…。

Favor

ユウキ(パンツ見せすぎ。ユウキエンドCGの話を見てみたいなぁ)

Point

80点(前向きなストーリー、すっきりしたエンディングが気持ちいい。アツマのバカさ加減が愛らしい)

Review Date:2008/09/23
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